「わしが永年にわたって研究を続けているジルコニウム化合物。つくりかたを工夫することによってたくさんの仲間が育ち、いろいろなところで世の中の役に立っておるのじゃ。」


「ボクにはたくさんの仲間がいるんだね!」



「わしたちが作り出しているジルコニウム化合物には様々な特性があるんじゃ。これらはほんの一部なんじゃが、それでもまだまだ謎なところもたくさんあるんじゃよ。」


「ボクって、魅力がたくさんあるんだ。」



「ジルコくんの魅力のうち、わかりやすいのが硬くてねばり強いことじゃな。身近なものではセラミックスはさみやナイフ、それに時計枠などみんなも普段の暮らしで使っておる。」


「鉄よりも強いからだに変身するんだ。」



「熱にも強い。製鉄所などで、とくに高温になる部分、耐蝕性が必要な部分で使われておる。摩耗にも強いから、自動車のブレーキにも使われておる。」


「高温も、薬品もへっちゃらなんだ。」



「"強さ"とは少し違うが、ジルコくんの仲間は、衝撃を与えると電気を出す。この特性は、ずいぶんとお母さんたちの役に立っておる。」


「電子ライターがそうだよね。それにガスコンロに電池が要らなっくなったし。」



「ジルコくんの電気や力に対する不思議な性質は、ITの分野でも大いに役立っておる。特定の周波数にのみ反応して電気信号を出力するという特性は、携帯電話やパソコンなどの電子機器の小型・軽量化と高精度化に貢献しているんじゃ。」


「ボクたちだけの力じゃない。たくさんの友だちがいるから…」



「電気に対する性質も不思議じゃが、固体であるジルコくんが酸素を通すことはもっと不思議じゃ。おかげで、自動車エンジンの性能をよりうまく引き出せるようになった。」


「ボクたちは、酸素イオンと仲良しなんだよ」



「ところで、ワシが感心するジルコくんの凄さは、黙っていてもいつの間にか仲間を助けているところ。触媒特性というのじゃが、ジルコくんも大人になったものじゃ。」


「ボクが協力することで、車の排ガスをきれいにする技術や未来のエネルギー技術が進歩するのなら、もっともっと頑張れるよ。」



「基礎編はここまで。少し大人になったジルコくんの魅力は、環境編・エネルギー編で紹介しよう。」


「おもしろいから、見てね。ぜったいだよ!」