「さて、ジルコくん。ワシが今、一番心配していることが何か、わかるかね?それは、地球全体の環境がおかしくなっていることじゃ。」


「工場や自動車の排気ガスも原因のひとつなのでしょ?」



「普通の自動車は、いろいろな成分を含んだ石油を燃やして走るから、その排気ガスに有害なものも混ざってしまうのじゃ。この有害なものを無害なものに変えるのが『排ガス浄化触媒』なんじゃが、ここでもジルコニウム化合物が大きな役割を果たしておる。」


「ボクたちも排ガスをきれいにする手助けをしているんだね。」



「もちろん、有害な物質が発生しないように工夫することも大切なことじゃ。エンジンを正しく動かせば、燃費が良くなりCO2が減らせる。ほかの有害な物質が生まれる量も減る。これには基礎編ですこし話した自動車用酸素センサーが大いに役立っておる。」


「エンジンの調子が良ければ、乗っていても気分爽快! 地球環境にもやさしんだね。」



「さて、排ガス浄化のしくみじゃが、ジルコくんの友だち・セリアちゃんが重要な役目を果たしておる。酸素を吸収したり、吐き出したりすることで、有害なものが無害なものに変身しやすい状況をつくっているのじゃ。」


「博士!ボクも協力していることを忘れないでね。」



「つまり、有害物質を無害なものに変える白金やロジウム、パラジウムなど貴金属の働きを、ジルコ君たちが助けている。酸素がくっついたり、離れたりすることで、有害なものが無害なものに変身するのだから、酸素をコントロールできるジルコ君たちの役割が大切なのじゃ。」


「ボクとセリアちゃんが協力すれば、 浄化能力がさらに高くなるんだね。」



「自動車排ガスをはじめ、工場の排ガス、さらには工場排水の浄化など、ジルコくんやセリアちゃんには、「眠っている不思議な力」がまだまだある。地球環境を守るために、ワシものんびりとはしておれん。」


「つぎは、ボクの新しいチャレンジ、燃料電池の話。環境にもやさしい、これからのエネルギーだよ。」