東京工業大学 八島正知先生との共同研究の成果が、Applied Physics Letters誌ウェッブ版に
「Structural disorder in the cubic Ce0.5 Zr0.5O2 Catalyst, A possible factor of the high catalytic Activity」という標題で掲載されました。

高い触媒活性の要因となるセリアージルコニア結晶の不規則構造

概要

東京工業大学総合理工学研究科の八島正知 准教授と第一稀元素化学工業株式会社は共同で、高温中性子回折データの精密解析によって、自動車排ガス触媒材料セリアージルコニアにおける結晶構造を動的に可視化することに成功しました。

この結果、セリアージルコニアでは、セリア単独に比べて酸素イオンがおむすび形の異方性をもって大きく広がっていることが観察され、このことがセリアージルコニアの高い触媒活性の要因の一つであることを明らかにしました。

このセリアージルコニアの不規則構造を応用し、自動車排ガス浄化触媒の性能向上・開発スピードの加速が期待されます。

図1.
今回可視化された等核密度面。 上の図がセリアージルコニア(Ce0.5Zr0.5O2)、下の図はセリア(CeO2)。
セリアージルコニアの酸素イオン(O2-)は一箇所に局在しておらず、大きな空間的な広がりを持っている。 また酸素イオンは "おむすび" 形の異方性を示す。
このようなセリア-ジルコニアの不規則構造が、酸素イオンの大きい拡散と、高い触媒活性の構造的な要因であることを本研究により解明した。
図2.
セリア(CeO2)(下図)で局在している酸素イオン(O2-)が、セリアージルコニア(Ce0.5Zr0.5O2)(上図)では大きく広がっている。 これはセリアージルコニアにおける酸素イオンの大きな拡散と対応している。
酸素イオンの拡散は、セリア−ジルコニアの触媒反応のひとつのステップであるので、セリア−ジルコニアにおける酸素イオンの大きな広がり(不規則構造)が高い触媒活性の構造的要因であると本研究により提案された。

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