当第2四半期累計期間における世界経済は、欧州におけるソブリンリスクの顕在化が金融不安となり、実体経済への悪影響が懸念されました。米国もリーマンショック以降に実施された景気刺激策による景気拡大効果が剥落し、新たな政策も財政的制約から限定的にならざるを得ないため、景気は弱含みとなりました。また、中国でも資産価格の高騰を抑えるための金融引締めにより、景気拡大に減速感が出て来ております。わが国経済におきましては、東日本大震災の影響からは立ち直りつつあるものの、電力問題や円高の一層の進展により、依然として景気の先行きが不透明な状況で推移いたしました。当社の主要顧客であります自動車業界では、東日本大震災によるサプライチェーン寸断により、国内と北米の一部生産に影響が出ましたが、その回復は予想以上に早く、グローバルな自動車の総生産台数は前年同期を上回り、拡大傾向が続いております。
このような状況の下、当社の販売は、一部震災の影響等はあったものの営業努力で補い、総額では数量ベースで前年同期比若干の増加を確保いたしました。また、原料であるレアアースの高騰により、レアアースの使用比率の高い一部製品については販売価格を大幅に値上げしたため、売上高は前年同期比で大きく増加いたしました。一方、 収益面では、販売価格は継続して引き上げ努力を続けたものの、レアアース等の原材料価格の上昇が急激であったことから、営業利益・経常利益は前年同期比で減益となりました。
今後も中国政府の資源囲い込み政策により、レアアースの供給不足や価格上昇が依然として懸念されます。当社といたしましては、原材料の量的確保を最優先として供給責任を果たし、原材料価格の上昇によるコストアップ分は製品価格に反映するとともに、顧客満足の向上に向けて努力してまいる所存でございます。株主の皆様におかれましても、より一層のご支援ご鞭撻を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。
第一稀元素化学工業株式会社 代表取締役社長 井上 剛

